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W杯最終予選の大一番を後半20分から見るチキンの私。 ドイツ観てた人にはね、オーストラリア戦はもうトラウマなのね…(遠い目) あ、このネタ、こっちのブログでは通じないわ。 (如月さんは結構なサッカーファンです) 「ムサシ」東京公演では抽選落ちまくりましたが、大阪公演はなんとか取れました! やったーっ!! …あ、このネタもこっちのブログでは通じませんね。 (如月さんは結構な藤原くんのファンです) なんとアルトさんが甘党(あんこ好き?)らしい事が発覚して、如月さん意気消沈。 キャラベリーの付録についてた設定資料集に載っていたらしい。 さすがにソレは手に入れてないよ…(泣) もう、いくら高くても買うから、お蔵入りしている設定資料の類は全部本にしてください。 例の小ネタ(アルトさんがカップケーキ作るヤツ)をブログから削除しそうになりましたよ。 もうアレは、一種のパラレルとしてご覧くださいませ。 パロディ者としては痛恨のミスである…だって知らなかったんだもの…。 バレンタインラスト、書き上がったので、早めにアップします。 「バレンタインに薔薇を、彼女に」 目を開けると、室内はいまだ夜の闇に包まれていた。 サイドテーブルに灯されたオレンジの光がベッドの中で眠る彼女をわずかばかり照らしている。 明かりを灯したまま眠る事に初めはひどく違和感を感じていたが、彼女と共に夜を過ごす時間が増えるうちに、次第に慣れていった。アルトはそんな事をふと思い出す。 彼女は闇の中では眠れない。暗闇を恐がるのだ。 だからアルトが妥協した。ダメージの少ない方が相手に合わせればいい、そうやって二人のルールを決めてきた、これまで。 (今回は、どこで間違えたんだろうな、オレは) 疑問と罪悪感が頭の中を駆け回る。 彼はとうとう寝るのを諦め、相手の眠りを妨げぬように、そっと上半身を起こした。 隣りでは恋人がすうすうと寝息をたてている。身体を小さく丸め、シーツの端を握りしめて眠る様子は、幼子のソレによく似ていた。 美しく、高飛車で、自信に満ちあふれた『シェリル・ノーム』は、そこにはいない。いるのは漆黒の闇を恐がる意地っ張りの少女だけだ。 ……三回。 アルトは小さくため息をついた。 なんとか仲直りまで持ち込んで、バレンタインのやり直しをしたつもりだった。ある程度は上手くいったと思う。その後は穏やかな時を二人で過ごせたし、シェリルも楽しそうに笑っていた。ワインもチョコレートも美味しかった。 けれど、眠るまでのそう長くはない間に、彼女はふっと思い出すかのように、小さな小さな声で彼に問うた。「怒ってない?」 三度聞かれ、三度答えた。怒ってはいないと。 ……半分は嘘で半分は本当だ。 今となっては怒りなど、どこにもない。けれどこのマンションに着いた直後は確かに腹を立てていた。 人を振り回すのもいいかげんにしろ、しかも今回はオレだけじゃなく、他の奴らにも被害が及んでいる。宿舎の後片づけにどれだけ手間取ったと思ってるんだ。 だから、これだけは言ってやると、勇んで準備していた文句をシェリルに伝えたのだ。 ……当初予定していたものとは、勢いも口調もずいぶん違っていたが。 「察してやれなかったオレも悪かったのかもしれない、けどシェリル。 頼むから、次からはあんな事をする前に、言葉で伝えてくれ。 分かるだろう、その、オレは……そういう事に得手じゃないんだよ。 言ってくれれば、オレだってちゃんと考えるし、おまえの望むようにしてやる。 一緒にいたいのは、オレだって同じなんだから、さ。 オレを振り回すのはいい。けど、他人まで巻き込むな。そんなのはおまえらしくない。……分かるだろう?」 選んだ言葉は間違っていなかっただろうか。……気を付けたはずだ。 アルトは頭の中で先ほどの自分のセリフを再生する。それにシェリルの言葉が重なった。 彼女はアルトをまっすぐに見つめて、静かに頷いたのだった。 「分かったわ、アルト……」 こちらの気持ちは届いたはずだ。ソレは間違いない。 (では、なにが足りなかった?) どうしてこんなに罪悪感がぬぐえないのだろう。 アルトはシェリルの眠る横顔を見下ろした。 目尻が赤く腫れ上がっていた。そっと指でなぞる。 大泣きした直後すぐに濡れタオルで冷やしたのだが、完全には収まらなかったようだ。明日まで腫れが残るかもしれない。 バレンタインの翌日に泣きはらした顔だって? ケンカをしたのが周囲にも大バレだ。 アルトはもう一度ため息をついた。 (アレは……さすがに効いた) 大粒の涙がぶわっとあふれ出た瞬間に怒りは吹っ飛んだ。 泣かせるつもりはなかったのだ。 おかげで、いつも一緒にいられる訳でもないのに貴重なデートが台無しになってしまった。 (つまりは、オレもこいつに甘えてるわけか) 強気の言葉で応酬してくるとばかり思って、遠慮のない言葉を投げつけてしまった。あげくこの結果。 自分が上手くやれていれば今頃はもっと楽しい気分でいられたはずだ。 柔らかい髪に触れ、ゆっくりと撫でる。ピンクブロンドの髪がシーツの上に広がっている。綺麗な髪だと思った。 今夜はあまり彼女に触れていない。互いにそんな気分になれなくて、ベッドに入ってもただ一緒に眠っただけ。同僚に散々頭を下げてようやく譲ってもらった夜勤の代わりがこのささやかな逢瀬とは。 じわりと焦燥感がつのる。 彼女に触れたい。 髪の毛を一房取り上げ、毛先まで指を滑らせる。まぶたを指の腹で撫で、こめかみから顎のラインに沿って輪郭をなぞった。 指で触れていても、彼女の造形が整っているのが分かる。 「う、ん……っ」 まぶたがゆっくりと開き、青い瞳がこちらを見た。 「悪い……起こしちまったな」 「アルト……」 「うん?」 「おこってない?」 「……怒ってないよ」 おぼつかない様子でこちらに伸ばされた両手を握って、そっと持ち上げた。被さっていたシーツが落ち、シェリルの上半身が露わになる。麻のシャツ一枚着ただけの身体はいつもより重みがあった。 半分以上は眠ったままの彼女を腕の中に囲い込む。どこにも力の入っていない女の身体がアルトの胸の上にくたりともたれ掛かってきた。その重みすら心地よいと感じた。 背中に回した手で、彼女の背骨のラインをたどった。両腕に力を込める。 「おまえが、好きだよ」 確認ではなく、問いかけだった。 「おまえが納得できるまで何回でも言うから、ちゃんと伝えるから、頼むから泣くのだけは勘弁してくれ。……おまえに泣かれると、正直こたえる……」 彼女からの反応はない。聞いているのかどうかよく分からなくて、少し身体を離して、彼女の顔をのぞき込んだ。 起きてはいた。水晶よりも透き通った彼女の瞳がこちらを見つめていた。 「好きだ、シェリル」 大切な言葉をアルトは再度繰り返した。 シェリルの顔がほころんだ。花が咲き開く瞬間の優しさで彼女の笑みが満たされる。 アルトは思わず息を飲んだ。 「アルト……」 たどたどしい口調で、噛んで含めるように、相手に告げる。 「すき。わたしもアルトがすきよ。だから……」 語尾はかすれて消えていった。 身体の力がすっかり抜けて、アルトの胸に魅惑的な肢体が被さってくる。規則正しい寝息が聞こえてくるので、彼女はまた眠りの世界へと旅立ってしまったようだ。 オレンジの光がひとつ灯っているだけのベッドルームで、眠る恋人の身体を抱きながら、アルトは一人で羞恥に顔を赤らめていた。 (最低だ) 彼女をもう一度起こして不埒な事に及ぶ度胸もない。まともに告白できたかどうかも怪しい。起きているのは自分だけなのに、恥ずかしくて動悸がなかなか元に戻らない。 最低の、最悪だ。 こんなに一方的に、自分だけ相手に二度惚れするなんて、そんなのアリか。 多分今夜はもう眠れないだろうなと半ば諦めながら、アルトはシーツに赤く染まった顔を押しつけた。 ※えーとえーと、あまりくどくど書くと、今回は言い訳ばかり並べそうなので、「力不足でごめんなさい」とだけ言っときます…。 せめてアルシェリ好きのみなさまに萌えを提供できれば、これ幸い。
by ktsukisan
| 2009-02-11 21:47
| MF・小ネタ
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